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BC州議会選挙、自由党過半数に及ばず [バンクーバーとBC]

 ブリティッシュコロンビア選挙管理委員会は、不在者投票を含む票の再集計を行い、5月24日に選挙結果を確定させた。9日に暫定的に発表された当選者の変更はなく、議席は自由党43議席、新民主党41議席、緑の党3議席(定数87)で確定した。
 コートニー=コモックス選挙区は、新民主党のロンナ=レイ・レナード候補が9票差で当選と暫定的に発表されたが、再集計の結果、189票差で当選が確定した。
 それ以外の選挙区は、再集計する「得票差が100票以内」「得票差が500分の1以内」の規定を満たさなかった。不在者投票分を加算した結果、自由党候補が当選と発表されたリッチモンド=クイーンズバラ選挙区、コキットラム=バークマウンテン選挙区、バンクーバー=フォルスクリーク選挙区はいずれも自由党候補の当選、新民主党候補が当選と発表されたメイプルリッジ=ミッション選挙区は新民主党候補の当選が確定し、変更なしで終了した。最終的に、自由党の得票数は79万6672票で、79万5106票の新民主党を1566票上回ったにすぎず、ブリティッシュコロンビア州の歴史で最も接戦となった。

 再集計の結果を受けて、クリスティ・クラーク首相(自由党党首)は声明を発表した。
「43人のBC自由党候補は、議会の多数派として選ばれた。我々には前に進み、政権を築く責任がある。」
 だが新民主党のジョン・ホーガン党首は、選挙の結果は有権者が変化を望んだ証だと語った。
「クリスティ・クラークとBC自由党は及ばなかった。16年後の、今こそ新しい政権を築くときである。」
「我々は議会で過半数の支持を得る枠組みを構築できると、楽観している。」
 緑の党のアンドリュー・ウィーバー党首は、自由党と新民主党の両方と交渉していると認めた。
「ブリティッシュコロンビア州民に確実性を与えることが、重要である。」
「我々が正しいことを成し、我々が真摯にそれに取り組むよう、有権者が我々に重い責任を課したと受け止めている。」
 クラーク首相は引き続き政権を担う意欲を見せているが、鍵は緑の党が握っている。どの党が政権を握ることになっても、与野党が伯仲していることから、議員の移籍や、辞職・死亡あるいはそれを受けての補選の結果次第では、与野党が逆転することもありえるため、当分の間不安定な状況が続くことだろう。カナダの歴史上、少数政権は短命に終わることが多い。不安定な状況に耐えられなくなった与党が解散・総選挙に打って出たり、過半数を占める野党が内閣不信任したりして、早期に再選挙が行われる可能性が高い。
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