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自由党、トロント郊外でも好調 [2015年下院選]

 ナノス・リサーチ社が10月14日から16日まで、1600人の有権者を対象に実施した対面世論調査によると、政党支持率は自由党37.0%、保守党30.7%、新民主党22.6%、ケベック連合4.4%、緑の党4.7%という結果となった。
 1か月前には3大政党がほぼ同じ数字で競り合っていたが、ここ30日間で自由党は、29.6%の3位から37.0%の1位まで約7ポイント上昇した。いっぽう新民主党は30.4%から22.6%に後退し、約8ポイント減少させていることから、自由党は新民主党支持者の票を得たと考えられる。保守党は31.0%から30.7%と、誤差の範囲内だった。
 保守党を支持する被験者にとって最も多い次善の選択肢は「投票しない」で、44%だった。自由党を支持する被験者にとって最も多い次善の選択肢は新民主党で、56%だった。新民主党を支持する被験者にとって最も多い次善の選択肢は自由党で、54%だった。緑の党を支持する被験者にとって最も多い次善の選択肢は新民主党で、37%だった。ケベック連合を支持する被験者にとって最も多い次善の選択肢は新民主党で、52%だった。
 ブリティッシュコロンビアでは自由党32%、保守党31%、新民主党28%、緑の党10%と、相変わらず3党が競り合っているが、新民主党のかつての優位は消えうせている。
 中西部では保守党49%、自由党29%、新民主党17%、緑の党5%と、依然として保守党が強いものの、自由党も支持率を大きく上げ、11年ぶりの議席獲得が現実のものになっている。新民主党は、この地域でも支持率を下げている。
 ケベックでは自由党31%、新民主党29%、保守党18%、ケベック連合18%、緑の党4%と、新民主党によるかつての圧倒的支持は見る影もない。かわって保守党が、ニカブ論争などに乗じ支持率を上げた。
 東部では自由党52%、新民主党26%、保守党19%、緑の党4%と、自由党が大きなリードを保っている。
 大票田オンタリオでは自由党45%、保守党33%、新民主党18%、緑の党3%と、3党伯仲から新民主党だけ脱落した状態になっている。90年代には自由党が100議席を有していたが、その後自由党・保守党・新民主党の3党が競り合う激戦地となった。2006年総選挙では保守党が議席を上積みし、政権交代の原動力となった。2011年総選挙でも保守党が106議席中73議席を獲得し、過半数獲得の大きな力となった。
 トロント郊外は、2011年総選挙では保守党が18議席中17議席を獲得した。だが最近の世論調査によると、25議席中18から22議席が自由党の手に落ちそうで、残りの3から7議席が保守党の取り分となりそうだ。新民主党は、この地域では全く食い込むことができない。保守党はクリス・アレクサンダー市民権・移民大臣(エイジャックス選挙区)、ジュリアン・ファンティーノ国防副大臣(バーン=ウッドブリッジ選挙区)らが落選する。
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