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【世論調査】新民主党による政権奪取、絶望的に [2015年下院選]

 ナノス・リサーチ社が10月8日に発表した政党支持率調査は、自由党33.5%、保守党31.6%、新民主党24.2%という結果となった。選挙戦は自由党と保守党による伝統的二大政党の争いになることが明確となり、新民主党による政権奪取はほぼ絶望的となった。新民主党は9月24日の調査では支持率30.8%だったが、この2週間で約7ポイントも低下したことになる。
 批評家の多くは、新民主党転落の原因として、均衡予算の提唱とニカブ問題を挙げる。自由党も新民主党もともにニカブ容認を主張するが、ケベックにおける自由党の基盤がアングロフォン地域であるのに対し、新民主党の基盤はライシテ(公共の場での宗教禁止)を支持するフランコフォン地域であるから、新民主党は自由党よりもっと大きなダメージを受けているだろう。
 だがトロント大学で政治学を教えるネルソン・ワイズマン教授は、これとは異なる見解を提示する。
「この数字は、新民主党が野党第一党の地位を失うことを示している。これは、政権を目指す戦いではない。選挙戦はいまや、3党鼎立から1対1の戦いに変わった。」
 ワイズマン教授は、選挙戦の緒戦において、保守党によるトルドー党首へのネガティブ広告「まだ準備ができていない」が一定の成果を挙げたと見ている。その結果として、有権者は新民主党の旗のもとに集ったという。
 マルケア党首はテレビ討論に臨み、「トルドーを叩きのめす」と言っていた。だが実際にはそうはならず、むしろトルドー党首の強い態度が印象に残った。
 ワイズマン教授は、投票日まであと2週間もないが、新民主党はケベックの議席にしがみつく厳しい戦いになるだろうと語った。
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