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2014年「今年話題の人物」にバンサン准尉とシリロ伍長 [今年話題の人物]

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 カナディアン・プレスは12月20日、2014年「今年話題の人物」にパトリス・バンサン准尉とネイサン・シリロ伍長を選出したと発表した。
 パトリス・バンサン准尉は10月20日、ケベック州サン=ジャン=シュル=リシェリュの駐車場で、イスラム国に感化されたマルタン・クーチュール・ルーロー容疑者に車で撥ねられ、死亡した。
 ネイサン・シリロ伍長はその2日後、オタワの戦没者記念碑を警備中に、イスラム過激派のマイケル・ゼハフ=ビボー容疑者に射殺された。ハミルトンの自宅で飼い主を待つ犬たちの姿は、悲しみを増幅させた。何千人ものカナダ人が「英雄のハイウェイ」から2人を見送る姿は、殉職兵士がアフガニスタンから帰還して以来のことだった。
 2人は全85票のうち、23票を獲得した。これについてシリロ伍長の遺族は、コメントを拒否した。バンサン准尉の姉ルイーズ・バンサン氏は、葬式以来初めてインタビューに応じ、これを犠牲の大きさに対する敬意の表われと語った。
「それは初めは、家族の死だった。その後、私たちは弟の死が私たちだけのものではないと気づいた。」

 13票で次点になったのは、ゼハフ=ビボー容疑者を射殺した58歳のケビン・ビッカーズ守衛官と、「堕ちた偶像」CBCラジオ・パーソナリティのジアン・ゴメシ氏だった。ゴメシ氏の性的暴行の発覚は、これをきっかけに連邦政界でセクハラが横行していることが次々に暴かれるという、思わぬ副産物を生んだ。
 マイケル・ゼハフ=ビボー容疑者自身は、何度もトップ・ニュースとして報道されたが、「今年話題の人物」としての得票は非常にわずかであった。デイリー・ヘラルド紙のダレル・ミルズ氏は「これ以上彼にスポットを当てる理由は何もない」と切り捨てた。
 2013年「今年話題の人物」に選ばれ、トロント市長選出馬を取りやめたロブ・フォード前市長は、すっかり過去の人になった感があるが、12票を獲得し4位となった。これについてCKOMラジオのプロデューサー、デビッド・カートン氏は「人の生命にかかわることではなく、電車の残骸を見るようなものだ」と評した。
 失言でケベック党を総選挙で敗北させたにもかかわらず、党首選出馬を噂される「台風の目」の政治家ピエール・カール・ペラドー氏は、ケベックだけで10票を獲得した。


写真:ネイサン・シリロ伍長(左)とパトリス・バンサン准尉(右)
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