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トロント市長選でトーリー当選 [オンタリオ]

1414467748223.jpg.size.xxlarge.promo.jpg 10月27日に行われたトロント市長選で、オンタリオ進歩保守党元党首のジョン・トーリー候補が当選した。彼は支持者を前に、勝利演説を行った。
「一緒に、今までなかったやり方で、我々は偉大なトロントを築き始める。左ではなく、右でもなく、前にである。」
「我々はエトビコークからスカボローまで、ノースヨークからウォーターフロントまで、強くて包括的な都市を作っていく。」
 得票数と投票率はそれぞれ、1位ジョン・トーリー候補39万5141票(40.3%)、2位ダグ・フォード候補33万1020票(33.7%)、3位オリビア・チャウ候補22万7096票(23.1%)(4位以下略)だった。トーリー候補の得票率40.3%は、前回当選者のロブ・フォード氏が獲得した47.1%を下回ったが、トーリー氏が2003年の市長選でデビッド・ミラー氏に敗れたときの38.0%を上回った。投票率は2010年の50.6%を大きく上回り、64.3%を記録して、この選挙への関心の高さを示した。
 ロブ・フォード市長は就任以来、収賄容疑で有罪判決を受け失職しそうになったり、コカイン吸引が発覚し、市長としての権限と予算を剥奪されたりするなどトラブル続きで、地方の首長でありながら2013年「今年話題の人物」に選ばれている。市長選出馬を表明したものの、今年9月に腹部の腫瘍のため入院すると、市長選から撤退し市会議員選に鞍替えするとともに、兄のダグ・フォード市会議員が市長選に出馬することになった。思想の左右を問わず市民はフォード市政にうんざりしており、これを終わらせるために保守サイドは切り札とも言うべきトーリー元党首を擁立、革新サイドは新民主党のジャック・レイトン元党首未亡人のチャウ下院議員と、いずれも大物候補を擁立して、選挙戦はいやがおうにも盛り上がった。

 いちはやく出馬を表明し、世論調査でトップを走り続けたオリビア・チャウ候補は、トロント市政の問題点を指摘しつつ、トーリー候補を祝福した。
「この町では、子供たちは空腹を抱えて学校に通い、多くの若者が仕事を探し、多くの家族が家を探しています。ジョン、あなたにはそれを何とかするチャンスが与えられたのです。我々の市長として最善を尽くすことを、心から願います。」
 投票日のわずか6週間前に、弟に代わり出馬を表明したダグ・フォード候補は、こう述べた。
「我々には潤沢な資金がなかった。そして我々には、わずか6週間しかなかった。しかし我々はともに、トロントの政治を変えた。」
 なおロブ・フォード市長は、第2区(エトビコーク&ヨーク)で当選した。


写真上:ジョン・トーリー次期市長とバーバラ・ハケット夫人。
図下:「ここが俺の予約席か?」州議会選、市長選と連敗した新民主党、次は連邦議会選挙か。
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