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ハイヤー議員、緑の党に移籍 [緑の党]

hyer.jpg.size.xxlarge.promo.jpg 無所属のブルース・ハイヤー議員は12月13日、オンタリオ州サンダーベイのレストランで記者会見を行い、緑の党に入党したと発表した。緑の党は史上初めて、下院に2議席を持つことになった。
 エリザベス・メイ党首同席で臨んだ記者会見で、ハイヤー議員はこう述べた。
「三大政党は党利党略に縛られ、20世紀の古い政治にとらわれている。だが緑の党は、21世紀の党である。緑の党は、未来の党である。緑の党は、党利党略より主義主張を重んじている。緑の党は、最高の綱領と最高の党首を持っている。」

 ハイヤー議員は2008年と2011年、新民主党候補としてオンタリオ州サンダーベイ=スペリオル・ノース選挙区で当選したが、2010年、長銃登録制を廃止するC-391号法案に、党の方針に反し与党保守党とともに賛成票を投じて罰せられた。そしてジャック・レイトン党首が死去し、マルケア党首が就任すると、ハイヤー議員は党職を与えられず干されたため、2012年に離党し無所属となっていた。
 彼は、新民主党のカリスマ故レイトン党首を賞賛して、マルケア党首を暗に批判した。
「ジャックは、投票について強制するようなことはなかった。彼は、党の方針と議員の信条のバランスを取る稀有な才能があった。」
 また彼は、離党した途端にあらゆる政党からお声がかかり、あたかも「ダンスパーティに出席した最もかわいい女の子」のように感じたとも語った。

 ハイヤー議員とメイ党首は、ともにコネチカット州ハートフォードの同じ病院で生まれるという、奇妙な共通点を持っている。アメリカ時代に交流はなかったものの、同じ地区の環境運動にともに参加している。
 ハイヤー議員は2012年、緑の党の党大会に招かれ演説しているが、このとき緑の党なら党議拘束に縛られることなく、自由に活動できると感じたという。メイ党首は「ハイヤー議員は緑の党の議員として、投票を強制されることは絶対にありません」と語った。

 いっぽう言外に批判されたマルケア党首は、テレビ番組でハイヤー議員への怒りをあらわにした。
「サンダーベイ=スペリオル・ノース選挙区有権者の97%は、緑の党に投票しなかった。これはブルース・ハイヤーによる、有権者への裏切りである。私は彼が信用できない人物だと知っていたが、今や有権者も彼が信用できない人物だと知ることになった。」
「ブルース・ハイヤーが彼の言葉通りの人物なら、彼は議員を辞職して、補欠選挙で再選を目指すだろう。もちろん、我々は何をすべきか知っている。我々は、強力な候補者を立てて選挙区を死守する。サンダーベイ=スペリオル・ノース選挙区は、新民主党の強力な地盤である。」

現在の下院勢力:保守党162、新民主党100、自由党36、ケベック連合4、緑の党2、無所属3、欠員1(定数308)

【参照】 長銃登録制
http://blog.so-net.ne.jp/canadian_history/archive/c2301293784-1


写真:ブルース・ハイヤー議員。
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