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リチャード三世の遺骨鑑定、カナダ人男性のDNAが決め手に [欧州]

 2012年8月にイングランドのレスターで発掘された遺骨は、イングランド王リチャード三世のものと2月4日に発表された。特定する決め手になったのは、リチャード三世の姉の子孫に当たるカナダ出身の男性のDNAだった。

 歴史家のジョン・アシュダウン=ヒル博士は当初、リチャード三世の姉(ヨーク公リチャードの四女)マーガレット(ブルゴーニュ公シャルルの妃)の子孫の女性を探していた。ミトコンドリアDNAは、母から娘に受け継がれるからである。そして貴族の出生記録から女系を辿り、ついにカナダのオンタリオ州ロンドンに在住するジョイ・イブセンさん(故人)に辿り着いた。彼女はリチャード三世の姉(ヨーク公リチャードの次女)アンの、女系では15代目の子孫に当たる。
 ジョイさんはイングランドに生まれ、カナダのマギル大学で学び、そのままカナダに定住してノーム・イブセンさんと結婚した。彼女は生前、ウィリアム・ピット元首相と血縁関係がある可能性について家族に語ったことがあるが、王室については言及しなかったという。
 ジョイさんは、3人の息子を残した。(イングランドの)ロンドン在住のマイケルさん、バンクーバー島在住のレスリーさん、トロント在住のジェフさんは、それぞれDNAサンプルを提出した。そしてマイケルさんの提出したサンプルが、遺骨と完全に一致したのである。

 ジェフさんは語った。
「悪名高い王族の血を引いているなんて、愉快だね。」
 ノームさんは、亡き妻を思い出してこう述懐した。
「亡き妻にとっては大きな意味がある。妻は王制支持者だったからね。」
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写真:ありし日のイブセン家の写真。右からマイケルさん、ノームさん、故ジョイさん、レスリーさん、ジェフさん。
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高橋幸二

ニュースで
「シューラー氏は歴史的文献を調べて、リチャード3世の子孫である現存の人物を2名探し当てた」
と報道されていますが、リチャード三世に子孫はなく、誤りです。彼は息子を一人だけ産みましたが、早世しました。
by 高橋幸二 (2013-02-05 22:38) 

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