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カナダ、京都議定書脱退第一号に [環境]

 ピーター・ケント環境大臣は12月13日、カナダは温室効果ガス排出削減に関する「京都議定書」から脱退すると、世界で最初に発表した。
「我々は、正式に京都議定書から脱退する法的権利を行使する。この決定は、我々が(政権に就いた)2006年から言及してきた、京都議定書を履行しないということの公式発表である。」
 彼はさらに、こう続けた。
「カナダにとって、キョウトは過去のものである。」
 そして、今後ほかの国々がカナダのあとに続いたとしても、自分は驚かないと述べた。

 彼は、議定書がアメリカと中国を含まず、世界の温室効果ガス排出量の13%未満のための取り決めにすぎないため、実効性に乏しいと批判した。
「京都議定書が、地球温暖化を解決する道程ではないことは明らかだ。それが何かであるとするなら、それは障害である。」
 彼は、京都議定書は「急進的で無責任」であり、脱退すれば罰金140億ドル、1世帯当たり1600ドルの節約になると訴えた。だがCTVのオタワ局長ロバート・ファイフは、京都議定書の罰則は緩いので、カナダがそれほどの罰金を負担することは考えにくいと語った。

 京都議定書は2005年に発効し、カナダは2008年から2012年までの間に、温室効果ガス排出量を1990年の水準より6%下げる目標が設定された。しかし最近の見積りでは、90年比より30%以上も増加している。ケント環境大臣は、自由党の前政権は達成できる見込みなしに目標に同意したと非難した。
 また彼は、カナダは全ての排出国を含む新しい国際協定については交渉すると明言し、こう語った。
「我々は国内で、温室効果ガス排出を減らす努力を続けていく。」

 グリーンピース・カナダのマイク・ヒュードマ氏は、次のようにコメントした。
「ハーパー政権は京都議定書脱退によって、世界の多くの脆弱な人々に死刑を宣告した。これはハーパー政権が、市民よりも公害企業を保護することに心を砕いているという合図にほかならない。」
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