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女子高生がオンタリオ湖縦断スイムに成功 [スポーツ]

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 オンタリオ州マーカムの女子高生レベッカ・ボスカリオルさん(17歳)が8月5日、オンタリオ湖縦断スイム(約52キロ)に挑み、翌6日に完泳した。
 波は高く、コーチのコリーン・シールドさんは延期も考えたが、予定より6時間遅れて20時45分、レベッカはナイアガラ・オン・ザ・レイクからスタートした。
 レベッカをナビゲートし、また栄養を補給するため、彼女の家族とアシスタントが4艘の舟で先導する。予定された時間は20時間で、その間睡眠・食事はとることができない。レベッカは、ゲータレードとチキンの煮汁を補給した。
 6日の朝になると、彼女は疲労のせいかほとんど前進しなくなった。トロントに近づくと、ハンバー川から来る流れに押し流されそうになるのだ。だが、自身がオンタリオ湖縦断に2度成功しているコーチのシールドさんは、全く心配していなかった。
「私には、何の不安もありませんでした。彼女はスピットファイアーですから。」
 彼女の姿がトロントの岸辺から見えるようになったのは、予定より5時間も早かった。祖母のアン・ボスカリオルさんは、慌てて湖岸に向かい、孫に向かって叫んだ。
「行けー、レベッカ、行けー!」
 レベッカがマリリン・ベル公園の岸辺に到達したのは12時18分、タイムは15時間33分15秒。1974年にシンディ・ニコラスが記録した女子世界記録の15時間10分にわずかに及ばなかったものの、オンタリオ湖縦断を成し遂げた55人目となった。
 テレビのレポーターが尋ねる。
「寒かった?」
「暖かかったです。」
「お腹すいた?」
「はい!」
「今何を食べたい?」
「何でも! とても腹ペコなの!」
 この日の水温は約21度と暖かかったことが、彼女に幸いした。過去に何人もの挑戦者が、冷たい水に体力を奪われリタイアしている。
 52キロのマラソン・スイム挑戦に向けて、彼女は毎週14時間の遠泳のほか、ジムに通い、乾燥地帯トレーニングも行ったが、難しいのは体重を増やすことだった。医師は彼女に、冷たい水の中で20時間近くも泳ぐのなら、体温とエネルギーを保つため体重を数キロ増やさなければならないとアドバイスした。そこでレベッカは、好きなアイスクリームの代わりにフローズン・ヨーグルトを、ミルクチョコレートではなく普通のチョコレートを食べなければならなかった。
 レベッカの挑戦は、妹ソフィアさんが7月19日に心臓手術を受けた病院に寄付するためのチャリティとして行われた。彼女の目標は2万ドルで、6日までに1万2000ドル以上を集めている。
 レベッカの父ジョン・ボスカリオルさんは、彼女が泳いでいる間ずっと舟の上にいて、娘を見守った。
「娘がこんなに若いうちに立派なことを成し遂げてくれて、父として誇りに思います。」

 マリリン・ベル公園は、1954年に初めてオンタリオ湖縦断に成功したトロントの女子高生マリリン・ベルにちなんで名付けられた。彼女の挑戦はラジオで実況中継され、彼女がゴールに近づくころにはおよそ10万人の見物人がそこに集まった。


【参照】「カナダ人物列伝」マリリン・ベル
http://bluejays.web.fc2.com/m_bell.htm
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