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保守党過半数、新民主党大躍進、自由党とケベック連合は惨敗 [2011年下院選]

 5月2日に実施された連邦議会選挙は、保守党167議席(143)、新民主党102議席(36)、自由党34議席(77)、ケベック連合4議席(47)、緑の党1議席(0)(定数308、括弧内は解散時勢力)という結果となった。ハーパー首相はこれまで少数政権に甘んじてきたが、三度目の正直でようやく安定政権を得た。
 新民主党は、過去最大だった1988年の43議席を大きく上回り、議席を3桁に伸ばし史上初の野党第一党となった。野党第一党は「公式野党」として、党首には公邸・公用車などが公費で提供される。
 自由党は、過去最低だった1984年の40議席をも下回る惨敗。現存するカナダ最古の政党として、歴史的に二大政党の一角を担ってきたが、与党でも野党第一党でもなくなるのは史上初である。イグナティエフ党首自身もエトビコーク-レイクショア選挙区で落選した。
 ケベック連合は、結党以来常にケベックの第一党だったが、今回は議席の大多数を失った。デュセップ党首自身もローリエ-サンマリ選挙区で新民主党候補に敗れ、党首辞任を発表した。しかし彼は、「今後もケベック独立のために戦い続ける」とコメントした。ケベック州政界では、自由党が相次ぐ汚職で有権者の支持を失ういっぽう、ケベック党が支持を伸ばし、次の総選挙では確実に勝利づるものとみられている。だがマロワ党首が独立路線を打ち出そうとしないため、党内ではマロワ党首を降ろしてデュセップ氏を党首に招聘しようという動きがあり、彼は今後もケベック政界の台風の目であり続けるだろう。
 緑の党は、メイ党首が総選挙で史上初の議席獲得。今回の総選挙ではテレビ討論から締め出されたが、次回は確実に出演できそうだ。
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