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ローマ教皇、先住民に同化教育を謝罪 [先住民]

2776014 カナダ先住民の児童が親元から引き離され、強制的に教会の運営する寄宿学校に行かされ、肉体的かつ性的虐待を受けたことについて、ローマ教皇ベネディクト十六世は4月29日、元生徒たちと面会し謝罪の意を表明した。
 1870年代から1970年代まで、15万人以上の先住民の子供たちが親元から引き離され、カナダ連邦政府の助成を受けたミッションスクールで同化教育を強制された。母語を使った生徒は殴られた。その背景には、先住民は子供のうちに殺せばいいという思想があった。これらの虐待は心的外傷となり、その後のアルコールや薬物中毒の原因にもなったと指摘されている。
 スティーブン・ハーパー首相は2008年6月、肉体的虐待と性的虐待を認めて謝罪し、10億ドルの賠償を提示した。いっぽうカトリック教会は100万ドルの賠償金を支払ったが、これまで謝罪の言葉を口にしたことはなかった。
 約8万人の元生徒が、今も存命している。虐待を受けたかつての生徒、ファーストネイションズ会議のフィル・フォンテイン議長は語った。
「我々が教皇に望んでいたことは、心からの謝罪をすることだった。」
 またトラズデン・ネイションズの酋長エドワード・ジョンは、こうコメントした。
「我々は昨年6月、首相が謝罪するのを聞いた。そして今日、教皇が深い悲しみと遺憾の意を表すのを聞いた」。
 オタワでは、インディン問題担当大臣チャック・ストロールがこう語った。
「ローマ教皇の言葉をとてもありがたく思う。彼らが前に進んで行くために、多くの人々にとってそれは必要だった。」


写真:フィル・フォンテイン議長(バチカン)。
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