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保守党少数政権・自由党惨敗を予測 [2008年下院選]

 総選挙最後の週末を控えた10月8日、アンガス・リード社が2000人のカナダ人を対象に行った政党支持率調査は、保守党35%、自由党27%、新民主党19%、緑の党10%、ケベック連合9%という結果となった。これを受けて同社のマリオ・カンセコ氏は、かつてハーパー首相の手の届く位置にあった過半数は遠く過ぎ去ったと断言した。
 金融不安が最高潮に達した今週、保守党は低下する支持率を週末にようやく食い止めたものの、過半数に達するにはケベックとオンタリオの二大州での支持率が芳しくない。ケベックでの保守党支持率は、22%にまで落ち込んで自由党に並ばれており、ケベック連合の39%に遠く及ばない。新民主党は13%、緑の党は4%である。
 いっぽうオンタリオでの保守党支持率は37%で、自由党の33%に対し、2週前には12ポイントあったリードはわずか4ポイントにまで縮まった。新民主党は21%、緑の党は9%である。
 市外局番416のグレーター・トロントは自由党の地盤であり、その支持率は41%にも達している。保守党はわずか24%であり、新民主党の29%をも下回っている。緑の党は6%である。
 だがオンタリオ州オシャワからナイアガラ半島に至る市外局番905地域では、保守党に一定の支持がありその支持率は37%で、自由党の33%をわずかに上回っている。新民主党は18%、緑の党は12%である。

 だがオンタリオでは、自由党に最後の切り札がある。それは新民主党と緑の党支持者による「戦略的投票」である。緑の党支持者の44%と、新民主党支持者の30%が他党に投票する可能性があると回答している。新民主党支持者の40%は自由党を次善の選択と考え、緑の党支持者の35%は新民主党を、27%は自由党を次善の選択と考えている。世論調査会社ストラテジック・カウンセル社のティム・ウールステンクロフト氏は、多くのカナダ人有権者が感謝祭の祝日を、誰に投票すべきかについて考えることに費やすだろうと語った。

 モントリオールの新聞「ラ・プレス」は、1500人のカナダ人を対象に行った世論調査に基づき、総選挙の議席を保守党140、自由党60、ケベック連合57、新民主党50と予測し、保守党が引き続き少数政権を維持するだろうと報じた。解散時勢力は保守党127、自由党95、ケベック連合48、新民主党30、緑の党1、無所属4、欠員4であるから、自由党だけが議席を減らすということになる。ケベック連合がケベック州だけで57議席を獲得するのに対し、自由党は全国でもわずか60議席しか獲得できず、下手をすると公認反対党の地位を失うこともありえる。新民主党は大躍進で、過去最高だった1988年総選挙の43議席をも上回る見込みである。
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