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緑の党候補が棄権し自由党を支持 [2008年下院選]

 今回総選挙で初の当選者を切望する緑の党のメイ党首は、ハーパー政権打倒の目的で自由党に投票することはしないよう支持者に呼びかけているが、ケベックの候補2名が10月9日、この指示に背いて選挙を棄権し、支持者に自由党への投票を呼びかけた。
 棄権したのは、ロンゲイユ=ピエール・ブッシェ選挙区のダニエル・モロー候補と、モンマーニ=リスレ=カムラスカ=リビエール・デュ・ルー選挙区のクロード・ゴーモン候補。両選挙区とも2006年総選挙では、ケベック連合が圧勝している。
 モロー候補は、記者会見で以下のように述べた。
「自分が落選することはわかりきっており、そして自分の最大の目標はハーパー政権を終わらせることだから、自由党のライアン・ヒラー候補を支援するのが最善だと考えました。新民主党は、自分の選挙区で緑の党より支持率が低いので選びませんでした。」
「私は心から自分自身に問いかけました。自分は今、環境のために何ができるでしょうかと。自由党はマニフェストで、緑の党の炭素税に類似した政策(筆者注※「グリーン・シフト」)を提示しています。私たちは現実的にならなければなりません。もし私が10%も得票できれば結構なことですが、それでは十分ではないのです。」
 彼女はさらに、
「これは、私と支持者の間で決めたことです。メイ党首にはまだ知らせていません。メイ党首はハーパー政権の存続を望んでいませんので、おそらく私の決定を容認するでしょう」
 メイ党首と自由党のディオン党首は、互いの選挙区に候補を立てないこと以外に何の取引もしていないとコメントした。だがこの協定が結ばれてから、両党の間には裏取引があるとささやかれ、ハーパー首相も、選挙戦終盤になればメイ党首は自由党支持を打ち出すだろうと予告していた。
 唐突に支持されたライアン・ヒラー候補は、
「私はモロー候補の勇気を讃えたい。彼女は党利党略よりも、大局的利益を強調することで己の信念を示したのだ」
と語った。
 緑の党のジョン・ベネット広報担当は、
「両候補がした行為は、カナダ緑の党の方針ではない。もし2人が本部に相談していたら、我々は思いとどまるよう説得しただろう。彼女たちは党の方針を完全に誤解している」
とコメントした。
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